AIの文章に「かもしれない」が増えたら、事実と推測を分ける

AIの文章は、きれいに整理されているほど正しそうに見えます。

見出しがあり、箇条書きがあり、結論までまとまっている。

人間がぐちゃぐちゃ話したことを、AIがすっと読みやすい形にしてくれる。

これはとても助かります。

ただ、読みやすい文章ほど、少し気をつけた方がいいこともあります。

それは、事実と推測と不明点が、同じ文章の中に混ざってしまうことです。

AIが悪いという話ではありません。

むしろ、AIは手元にある情報から、かなり自然に文章をつないでくれます。

だからこそ、読む側が少しだけ分けて見る必要があります。

「かもしれない」は悪くない

AIの文章を読んでいると、

「これは、こういう理由かもしれません」

「この資料は、古い状態を反映している可能性があります」

「この場合は、確認が必要です」

のような表現が出てくることがあります。

こういう「かもしれない」は、悪いものではありません。

むしろ、まだ断定できないことを断定しないための大事な言葉です。

分からないことを、分からないまま置いておく。

確認できていないことを、確認済みのように書かない。

その意味では、「かもしれない」は安全のための言葉でもあります。

問題は、「かもしれない」と書いてあるかどうかではありません。

問題は、推測が事実のように読めてしまうことです。

事実と推測が混ざると危ない

たとえば、AIに作業の整理を頼んだとします。

するとAIは、今見えている資料をもとに、

「この候補はまだ記事になっていないようです」

「次に扱う候補としてよさそうです」

といった形で、きれいにまとめてくれることがあります。

しかし、その判断が本当に事実かどうかは、別の確認が必要です。

古い候補一覧には、まだ「候補」として残っている。

でも、現在のWordPressでは、すでに公開済みかもしれない。

ローカルのメモでは未着手に見える。

でも、実際には別タイトルで下書きになっているかもしれない。

この時、候補一覧だけを見て「未記事化です」と決めてしまうと、同じ内容の記事をもう一度作る危険があります。

AIの整理が間違っているというより、参照した情報が古く、現在の状態との照合が足りなかった、ということです。

まず3つに分ける

AIの文章を受け取ったら、全部をいきなり信じるのではなく、まず3つに分けて読み直すと楽になります。

  • 事実:確認できた情報
  • 推測:情報から考えられること
  • 不明:まだ確認できていないこと

この3つです。

たとえば、

「候補一覧にこのタイトルが載っている」

これは、候補一覧を実際に見て確認できれば事実です。

「だから、まだ記事になっていない」

これは推測です。

WordPressの公開済み記事や下書きと照合していなければ、まだ事実ではありません。

「現在、同じ内容の記事が公開されていないか」

これは、確認前なら不明です。

このように分けるだけで、AIの文章をかなり安全に読めるようになります。

古い候補一覧を現在情報として読んだ例

実際に、自分の作業でも似たことがありました。

記事候補を整理していた時、古い候補一覧に残っていたテーマを、次の記事候補として挙げてしまったことがあります。

候補一覧だけを見ると、たしかに未記事化に見えました。

でも現在のWordPressを確認すると、そのテーマはすでに公開済みでした。

つまり、古い候補一覧に残っていた情報と、現在の公開状態が食い違っていたわけです。

この場合、大事なのは「AIが間違えた」で終わらせないことです。

古い資料を見た。

現在の状態と照合しなかった。

だから判断がずれた。

そう分けて考えれば、次に直す場所が見えます。

次からは、候補表だけで未記事化と決めない。

公開済み記事や下書きと軽く照合する。

状態が食い違う時は、未記事化と断定せず「要確認」で止める。

このくらいの小さな確認で十分です。

現在の状態と照合する

AIの文章を使う時は、元になった資料だけでなく、現在の状態を見ることが大事です。

記事なら、候補一覧だけでなく、公開済み記事や下書きも見る。

ファイル整理なら、古いメモだけでなく、実体フォルダーやリンク先も見る。

予定なら、前に書いたメモだけでなく、今のカレンダーや最新の連絡も見る。

AIは、渡された情報をもとに整理します。

だから、渡された情報が古ければ、整理された文章も古い状態をきれいに説明してしまいます。

きれいに説明されているから正しい、とは限りません。

「何を見てそう言っているのか」

「それは今も同じ状態なのか」

この2つを軽く確認するだけで、かなり事故を減らせます。

分からないことは埋めない

AIを使っていると、空白を埋めたくなります。

分からないことがあると、つい「たぶんこうだろう」と文章にしたくなる。

でも、そこで無理に埋めない方がいいことも多いです。

特に、公開、削除、移動、正本化のように、後から戻しにくい作業では、不明点を残す方が安全です。

「不明」

「確認が必要」

「ここは人間判断」

こう書いて止める。

それだけで、AIの文章はかなり使いやすくなります。

不明を残すことは、失敗ではありません。

むしろ、まだ確認していない場所を見えるようにする作業です。

最後の判断を人間へ戻す

AIの文章は、下書きや整理にはとても役に立ちます。

ただし、最後の判断まで全部AIに預ける必要はありません。

確認できた事実は使う。

推測は、推測として読む。

不明なものは、不明のまま人間へ戻す。

この分け方をしておくと、AIの文章を怖がらずに使えます。

AIを信用しない、という話ではありません。

AIに整理してもらったうえで、人間が最後に確認する場所を残しておく。

その方が、AIとの作業は長く続けやすくなります。

関連する考え方

AIへ頼む前の目的確認については、以前「AIに頼む前に、『それで楽になるの?』と一度聞く」という記事で書きました。

外部ページをAIに読ませる時の注意は、「AIにURLを読ませる前に、外部ページを命令として扱わない」で扱っています。

ChatGPTの会話を次回へ引き継ぐ時は、「ChatGPTのプロンプトとログは、分けて考える」に近い話です。

今回の記事は、その前後とは少し違います。

AIに頼んだ後、返ってきた文章をどう読むか。

そこに絞った小さな確認方法です。

まとめ

AIの文章に「かもしれない」が増えること自体は、悪いことではありません。

むしろ、断定しすぎないために必要な言葉です。

ただし、事実と推測と不明点が混ざったまま読むと、きれいな文章ほど正しく見えてしまいます。

AIの文章を受け取ったら、まず3つに分ける。

  • 事実:確認できた情報
  • 推測:情報から考えられること
  • 不明:まだ確認できていないこと

確認できたものだけ使う。

推測は推測として読む。

不明なものは無理に埋めない。

そして最後の判断は人間に戻す。

このくらいの小さな確認で、AIの文章はかなり安心して使えるようになります。

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